新任店長におけるコミュニケーションの重要性

どうも某家電量販店で現役店長をしてます「しまねこ店長」です。店長歴は18年 店長として携わった店舗は8店舗。
現役店長として日々奮闘中です。
店長業務大変ですよね。このブログでは日々頑張っていらっしゃる店長様のお悩み解決のヒントになればと思い執筆しています。
大変な思いを共有しこのブログを見て少しでも心が軽くなって頂ければ幸いです。
コミュニケーションの重要性を理解してますか?自信をもって店舗スタッフ全員と毎日「コミュニケーション」取るように行動しています!と宣言できるリーダーは少ないのではないのでしょうか?
ここでは自分の体験を元に「コミュニケーション」の重要性を書いていきます。

新店舗に着任したら「スタッフと会話し理解を深める」事。早いうちに信頼関係を気づかないと後の店舗運営が難しくなる。
特に新任店長として店舗に着任した場合、何から手を付けたら良いのか?「数字の把握」「売り場の把握」「取引先の把握」「顧客の把握」「当日の売上確保」・・どれも重要そうに見えますが違います。
まず最初に行うことは一緒に働く仲間「スタッフの把握」です。
スタッフの把握に関しても写真名簿を見た。前任店長から一応の引継ぎを受けた。店舗運営していけば、そのうち慣れるだろう。これではダメです。
お互いに知らないので、最初から長時間コミュニケーションは取れないと思いますが、最初に各人5分から10分くらい会話をするように心がけます。話すことが無ければ挨拶だけでも良い。必ず「スタッフ全員」と会話をする事が非常に大切です。
特に自分の右腕になる「副店長」や「コーナーの責任者」古参のスタッフとはじっくりと時間をかけて「会話」をして一日でも早く「信頼関係」を築くことが重要。時間が経てば経つほど信頼関係構築が難しくなります。
最初のコミュニケーションのきっかけは「こちらから出向かう」

「挨拶」は部下から自主的に来るものだ。自分は上司に対してそのように実行しているし、そもそもこれからお世話になる上司に自分から挨拶に来ないスタッフはダメな奴だ!と思う方もいるでしょう。
もちろん気持ち分かります。実際にすぐ自分から挨拶や会話を求めてくる素晴らしいスタッフもいます。
しかし、スタッフには即行動出来ない人や過去のパワハラ店長のトラウマにより貴方にではなく「店長」と言う名の付く方全ての人が苦手だ!と言う人もいます。そして、どこの店舗も人員不足で忙しくなかなか挨拶の時間も取れないのです。
上記の理由から、必ず「こちらから出向いて」挨拶や会話を交わすようにしましょう。その方が、早くスタッフ全員と会話が出来て次の仕事に移れます。スタッフも「店長からわざわざ挨拶に来てくれた」とそれだけで好印象になります。
俺は「店長」だ。この店で一番偉い 俺の言う事は絶対。挨拶は部下から来るもの!店長から挨拶に行くと舐められる。と言った「プライド」は必ずマイナスの結果を生み出します。
スタッフ全員と早く分かり合えるように挨拶や会話はこちらか行う
毎日挨拶と会話をするように心がける事
先ずは挨拶。これは毎日当たり前の事ですが、必ず行うようにする事です。朝から店舗資料作成や部門数値の把握で忙しいかも知れませんが、当日の出勤者全員と挨拶をします。
ここでも重要なのは「自分から挨拶に行く」事です。しまねこ店長の場合ですが、もう挨拶に関してはスタッフから先に挨拶されたら「負けた・・」と思う程、先制の挨拶にはこだわってます。
会話に関して言えば、会話はどうしても「疲れます」 人の話を聞くことは結構きつい事なのです。最初の数回は「人となり」例えば趣味や考え方などの把握の為、会話にも時間を割きますが、慣れくると長時間話す必要は少なくて良いかと思います。挨拶の時に数秒でも話せれば良いかと思います。
必要なのは、毎日継続してその日出社しているスタッフと「挨拶+会話」をする事なのです。
コミュニケーションを軽視するとどうなるか

結論から言います。店舗は運営出来ますが、自分の思い通りに動かないスタッフにイライラして常に「店長」としての強権を利用し怒声をあげながら人を動かすようになるでしょう。
言うことは聞かない。やっているフリは見せるが実際はやってない。スタッフ同士が裏で結束して裏で店長をバカにするし、人員の多い店舗なら各人が業務上のマウントを取り出して耳に付けている業務用インカムからは常に怒声が聞こえてくるようになります。
雰囲気が悪いので良い接客応対が出来ず、「接客態度が悪い」と言ったクレームも増えていきます。
実績も出ない。スタッフは困っている店長を見て裏で「ざまあみろ」と思っている。
コミュニケーションを軽視すると上記の様なことが本当に起こります。
良好なコミュニケーションを取っていた事で自分のお願いを聞いてもらったストーリー
しまねこ店長の実例としてこのような事がありました。期の移り変わり時に「担当変え」を行う事にしました。業務上より効率良く店舗運営するためです。
しかしながら担当を変えるにあたりどうしても、ある一人の社員に「負担」がかかる事になりました。ここで言う負担とは「今持っている担当業務にプラス担当業務を与える」と言うものでした。そしてそのスタッフの日々の業務量は少ないか?と言うと自分が預かっている店舗の中ではもうすでに多い方なのです。しかし優秀な為、今回どうしても担当業務を増やす事になりました。
皆さんどうですか?担当が増えるのです。負担と責任が増えて給料変わらず。余程向上心が無いと普通はイヤですよね。面倒事を押し付けられたと思うのが大半だと思います。この担当替えに素直に「ハイ頑張ります」とは言えないのでないでしょうか?
しまねこ店長は、毎日このスタッフと挨拶会話をして仕事ぶりも認めていました。挨拶と会話を通じて彼の承認欲求を満たすように心がけていました。もちろん、今回の提案においてもただ「業務命令だから」の一言で終わらせる事もなく、今回の提案を受け入れたメリットも十分に話しました。
その結果、彼は追加の「担当業務」を持つことを快諾してくれました。しかもこのような言葉をしまねこ店長にくれました。
今までこんなに自分の事を見てくれて話してくれたり、営業のテクニックやビジネスの事を教えてくれた店長は誰一人いない
非常にうれしかったです。そして彼はその日から行動に移してました。
どうです?コミュニケーション継続性の重要さが少しはお分かり頂けたかと思います。
大きな声で短期的に人を動かすのは簡単!でもそれはコミュニケーションの大変さから逃げているだけ。

コミュニケーションの重要性は色々な書籍もあり誰もが認識していると思います。しかし、実際に行動するとなるとこれが中々面倒なのです。店長の頭の中は「売上確保」「作業割り当て」「プレイングマネージャーとしての販売活動」「業績やクレーム 人間関係に関する不安」などで頭が一杯でとてもコミュニケーションをとる余裕が無いのも事実です。
それでも人を動かさなくてはならない。その時に一番簡単なのが「大きな声で強制的に」人を動かすです。
この威力は絶大で基本言ったら即動きます。
信頼関係の積み重ねにかかる時間が馬鹿らしく思えるくらい即動きます。
ここで勘違いが生まれます。「大きな声で言わないと動かない」「俺が強く指示して行動させた」「言ってる俺凄い。店長の仕事している!」です。そして、人を自分通り動かす手段として「大きな声や怒声で人を動かす」事を多用するのです。
ここで重要な真実があります。
①強制的にさせる行動には一定の効果はあるが長続きしない
②人間は環境に慣れるので大きな声も怒声も効果は薄れる
③恐怖で支配しようとしても慣れてくると「舐められる」
仕事ですので大きな声も怒声もたまには必要です。しかし多用すると効果も薄れしかも「舐められる」ようになります。しまねこ店長は「パワハラ系」の噂のある店長で成功した人は殆ど見たことがありません。たまに持って生まれたカリスマ性とキャラクターで上にのし上がる方もおられますが、それはほんの1%程度の店長です。
1%の店長真似を凡人がすると必ず「大やけど」を負いますので、しまねこ店長は時間はかかるけどコミュニケーションの積み重ねが大切と考えます。

良好な人間関係を築くためには「コミュニケーション」は非常に重要
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コミュニケーションを軽視して大きな声や怒声で人を動かしても長続きしない